2018/05/31

羅介と辻恵子の二人展






「羅介・辻恵子の二人展」は、初めての叔父との展覧会です。叔父は絵付けの作品を、私・辻恵子は、
朝ドラ「とと姉ちゃん」の冒頭映像、絵本「かげはどこ」の原画の貼り絵作品(パーツごとに切って、
貼り合わせて作った絵)と、印刷物などに元々ある色を活かしてハサミで人物像を切り出す、独自の
切り絵作品を、旧作を中心に27点展示予定です。ぜひお立ち寄りください。切り絵作家としても活動
してきた叔父の出品作は絵付けの作品のみですが、切って何かを作れる、ということを頭の片隅で 
知っていたのは叔父の存在があったからだと感じていて、初めて一緒に展覧会をできること、とても
嬉しく思っています。三重県の美旗にある堤側庵ギャラリーで2018年2月に初回を開催、同年6月に 
伊賀市のヴァインケラーハシモトに巡回しました。                      



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★関連記事(叔父の作品が見られる記事も含む):



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会期終了した展覧会

(1)「羅介・辻恵子の二人展」羅介の染付器てん・辻恵子作品展
会期:2018年2月23日(金)〜28日(水)
会場:堤側庵(ていそくあん)ギャラリー(三重・美旗)

(2)「羅介・辻恵子の二人展」(伊賀・巡回展)
会期:2018年6月3日(日)〜10日(日)*6日(水)休
会場:ヴァインケラーハシモト(三重・伊賀)



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★下の写真は、堤側庵ギャラリーでの展覧会風景です★




叔父の絵付け作品。招き猫や



猫まみれのお皿もありますよ




私の展示室



案内状に登場した作品その1



その2。この作品は、秋の個展の案内状に登場する予定です






朝ドラ「とと姉ちゃん」のオープニング映像や、
絵本「かげはどこ」の原画のほか、



原画を見比べられるようにDVDのケースも並べてあります。







切り絵作品も



「このハサミで切っています」


叔父の作品は、削ぎおとされた線のものだけでなく・・




ぎっちりと描き込まれた迫力のあるものもあり
その対比が面白いです。それに注目して欲しい
のは、その裏面。持っている人だけが楽しめる
密かな楽しみ?是非会場でご覧ください。  









ダイジェスト動画







会期前の投稿、会場のこと、叔父のことなど



会場は、三重県・伊賀を代表する工芸品の一つ「組ひも」
(くみひも、着物などに使う、しっかりと編み込まれた紐)の
工房。どっしりと、とても趣のある外観、中は美術館の
ような展示室です。                




こんな外観です。叔父に電話でお誘いいただいた時、「会場、広いの?」と聞いたら
「んもう〜、広い広い!」とは聞いていましたが、これほどとは!と驚きました。
*ちなみに、入り口右側部分だけがギャラリーですが、中は美術館か!と思うほどの
展示室(大きい方)と、そこよりは小さいにしても十分広い展示室があり、私は
"十分広い"展示室の方で作品を展示予定です。                


大きな方の展示室、こちらです。 





叔父・山本高史の絵付けの時のアーティストネームが
羅介(らかい)です。これは、数年前に撮った作品。


 

叔父の作品、今回は絵付けの作品がメインですが、山本高史としての
切り絵作品でも知られています。ライフワークとも言える、瓦屋根の
シリーズの作品は圧巻です。また、東北の銘菓「かもめの玉子」の 
パッケージの商品名の書も、彼の手によるもの。大幅にパッケージを
リニューアルするときにデザイナーとして私の父が関わりました。 




2018/05/29

気味の悪い格好よさ in 日本橋〜 レトロ看板 in 上野




5/29:気味が悪くて格好いい、ってあるよね。 
日本橋三越のウインドウにて。 


ご覧のように「作業中」だったのですが
石膏像に、投影された像が先ほどの写真
です。ルーブル美術館展がどこかで開催
されるみたい、その宣伝らしいです。 



初めて欧州に行った時、オランダとフランスの北部に
行ったのですが、自分たちの合同展の設営の翌日に、
どこかに連れてってくれるらしい、と行き先も知らず
Lensにあるルーブルには行ったことがあります。当時
まだオープンしたてで、常設展は入場無料だったり、
写真取り放題だったり、こんなすごい年代物の、  
ジョルジュラトゥールとかさ、超有名な作品を無料で
見られるなんて、そりゃあ文化も発展しますわ!と、
カルチャーショックを受けましたっけ。      






あとで書いていて記憶が定かではないのだけど、
この日は出張に行く時にお世話になる方々に、 
ちょこっと手土産を探しに行ったのでした。  
日本橋のみならず、上野にも立ち寄ったよう。 
ホームの端っこに、年代物の看板を見つけて  
いい「よ」だなあ。なんて写真を撮ってました。







2018/05/28

マークと、まる:月刊絵本の最後の一箱







5/28:更新しているのは後日で、既に終わっているイベントのため
絵本を準備。かなり前(2009年)の月刊絵本としての刊行のため
出版社にも在庫がなく、作家の私が個人的に買い取ってストック
して、個展や一部の取り扱いいただいているお店で販売している
何箱もクローゼットの中にあって、まだまだあるのかなと思って
いたら、いよいよ残りわずか。秋の個展で、完売しちゃうかも。
お名残惜しい。しかし!"もう完売です、作者保管分をとって 
あるだけで、お売りする分は無し!"とアナウンスしていた  
かくれたかたち 1 2 3」が、"おや、こんなに保管しておかなくて
よいのでは?"ってくらいあり、秋の個展で蔵出ししようかなと
思いつく。ともあれ2008〜2009の絵本、売り尽くすのに約10年
かかったなぁ。それでも在庫ぜんぶは買えてないはず(出版社は
正確な在庫数を教えてくださらない)、破棄された絵本たち、 
ごめんよ、全部かってあげたらよかったよね、母さんを許して 
おくれ、よよよ、とメロドラマ風に。←冗談半分、でも、これは
海外の作家も同じ悩みらしい。オランダでも、耳にした話。  
でも、実際にイベントなどに送り出す時は、"さあ行ってこい、 
戻ってくるな!"(=あなたがいるべき読者の元に行くんだよ)、
なので、厳しい・怖い"母"なのかもしれない。         






とかなんとか考えながら、見慣れたこの箱をバラしました。





畏れ多くも早川良雄さんもデザインに携わった
という福音館書店のシンボルマークを(編集部
の後押し?許可を得て)切り絵にしています。
残りわずか、個展数少ない取扱店で是非。





2018/05/26

京都への切符をとって、秋の個展の案内状をカワウソへ






5/26:出張に向けて、京都行きの新幹線の指定席を予約。
近年、外国からの観光客が増えている実感があるのだけど
この日の「みどりの窓口」(JRの切符売り場)も英語と 
フランス語が飛び交っていた。私の順番が回ってきて、 
対応してくださった方の目が「何語の人だろう」と察そう
としている感じが面白かった。何人だろうか、ではなく、
この人の口からは何語が発せられるのだろうか、という 
シンプルな分類はいいな、と。口先だけの「国際化」では
なく、徐々に空気が変わってきたな、と体感する。   



そのあとに、蔵前のカワウソで開催されていた
(毎度の遅い更新で、これを書いている時には 
終了しています!けれども)青空洋品店の 
展示会を開催中でした。浴衣地で作った  
お洋服など。私も持っています。     




 

イラストレーションファイル2017年版のプロフィール写真で着てるのも青空洋品店。




それから、6月のイベント紙博で配布するために
いつもより早く出来上がっている10月の個展 
「20」の案内状を、カワウソの入り口に貼って 
いただきました。「早っ!」と言われました。 






2018/05/25

コロッセオ、フォークトロニック・二度目のトリオ







5/25:夕方までイベント準備をして、外出。
A女史の車に乗せて頂いて目的地に向かう。
途中、東京オリンピックに向けて建設中の 
(屋根をつけ始めたとこらしい)新国立競技場
前を通りかかる。隈研吾さんの設計。足場を
含めて見ると、コロッセオのようでもある。






普段ほとんど車に乗ることがないので
いろんなことが新鮮。両脇に木が並ぶ
車道での景色では、モーマスのアルバム
FOLKTRONIC
「Floktronic」のジャケットを思い出していました。




そして、生で観るのは二度目の大橋トリオの
ライブへ。前回、初めて観た時は最後列? 
だったか、後ろから数えたほうが早いくらい
後ろの席だったのが、12列目くらい?肉眼で
表情が分かる位の近さで、嬉しかったです。




2018/05/24

休みにした日:朝から映画






5/24(木):ここのところ、連日コンをつめている感じがしたので
「今日は休みっ!」と決める。自営業なので自由なのですが、それゆえ
仕事をし続けるってことだってあるのだ。暑くなるという天気予報
だったけど、雨上がりだからか朝はひんやりとしていた。    



出張や、来月のイベントもあるので午前中から出かけることに
体を慣らしておかないと、と思っていたのでちょうどよい。 
目的地に向かう道すがらツツジの花が複数、落ちていて、  
その一つが妙な浮遊感を醸し出していて、目を引いた。   
んー?                         


…と、近づいて見ると、絶妙なバランスで
縁石のフチにぶら下がっていました。  







目的地は映画館。まあ、平日だし、席を予約して
行かなくても大丈夫かなー?なんて思ってたのに
結構な行列になっていました。良きことなり。 
*ちゃんと、座って観られました。      




観たのは画家・熊谷守一(くまがい もりかず)を
主題とした「モリのいる場所」。




熊谷守一展で、この映画のことを知り
気になっていたのです。*上の写真は
熊谷守一、本人。         




「今日は何も(仕事を)しないぞー」と思って出かけた日に観るにはバッチリの映画でした。

私の言う「何もしない」など、モリ(熊谷守一)に比べたら甘いものだ、人はなんでセコセコ
しちゃうんだろう、と庭の植物や昆虫や猫や鳥を、時には石を、池を、ひたすら、「普通」の
ペースで暮らしている人たちから見たら「何もしていない」ように見える行動をする主人公を
観て思う。例えばアリを、ただただ見つめる、観察する、感じる。私自身も絵描きなので、 
わかるわー、と思ったのは、その、見つめる時間の長さと創作の時間のバランスだ。見つめる
のが9割・創作が1割ぐらいかもしれない。それで抽出されたのが作品だ。頼まれ仕事をする
時に、描いたことがないよー、というモチーフだって、普段から(頼まれる前から)、見て 
おけば、自分の中でパッと出てくるように、普通に生活していることだって勉強とも言える。

それから、モリが美術館に行って絵を見てインスピレーションを得て絵画にするのではなく、

植物や昆虫などを見つめたのもポイントで、絵描きになるために素地は必要かもしれないが 
(実際、モリも若い時は写実的な絵を描いていたし、言うたらすごく「上手」だ)、芸術家の
周りにあるものは全て、自然だって、食べることだって、何かの創作意欲の源になったりする
もので、医学部に行って医者になる、のは当たり前だけど私みたいに文学部に行って絵描きに
なるような人も、結構いる(建築科を出てグラフィックデザイナー、って、どなただっけ)。
私も基礎は大事、と思っていたので手習い程度には美術学校には通いましたが、文学部で  
詩人たちが身の回りの「世界」をどのような視点で眺めていたのか、解釈したのか、と言う 
ことを知ることは、後々、創作する上でのヒントになった・私を形作るものになったと思う。

終盤まで観て、「あ、そうだ、これ、画家についての映画だった」と気づかされるほどに、 

この作品の中に実際の創作のシーンは少ない。自分の創作は夜だけで、仕事を依頼された時も
描きたくなければ描かない。それに反して、日中飽かずに見つめたものから受け取ったものを
頭の中から取り出して、他者が見られる形に・具現化しないといけない、というような、  
「頼まれ仕事」ではない・自分に課された画家としての役割のようなもので絵に向かう際に、 
いいなあ、みんなは"学校"に行かなくてよくて、と言うような台詞を残して、妻と対戦して 
いた碁盤を離れてアトリエに向かうモリが印象的だった。描かねばならないものと向き合う 
事は、もう、なんと言うか「見る」時と同じように一対一の真剣勝負のような感じがある。 
それは文章、音楽、美術、あらゆる表現者に任ぜられた、逃れられない使命みたいなものだ。

いくつか、えええ、と思うような演出はあったけれど(ネタバレになるのでモゴモゴ…)、 

全体的に淡々として、力が抜けていて、ところどころ笑いが起こるような良い映画だった。 







映画の余韻に浸りながら散歩。紫陽花が今年は早く見頃を
迎えているそう。砂糖菓子が沢山、詰まったようなのを 
写真に収める。映画の中にカレーうどんが出てきたので 
影響されてカレーうどんを食べる。盛岡書店を少し覗く。



後日、別の場所で「砂糖菓子」のような部分が
開いた紫陽花を写真に撮れました。



ちょっと歩き疲れたので、銀座四丁目交差点に
出来たばかりのビルに初めて入って見る。  
犬型ロボット・AIBOがいた!        




銀座線で末広町の3331に移動して「もしもSNSがなかったら」展を
サラリと拝見。なかったら、私の場合…いっとき使っていたFlickr
(フォト・シェアリング・サイト)のおかげで、オランダの絵本作家
ハーティさんヒッテさん)やアーティスト(ハーティーの姉妹の
マールチェ)、初めて欧州に行くきっかけになった合同展を企画
してくれた、フランスの画廊主パトリックにも会えていない。  




SNSの歴史の年表を見ていると、わー。過渡期に学生時代を過ごしてるんだな!
と気づく。先述のオランダ在住の友人から、まだ日本でフェイスブック使用者が
さほど多くない頃に「招待」してくれて、なんだこれ?って感じて使い始めた 
(けど日本人の 「友人」がいない…)こととかを、懐かしく思い出す。    

ツイッターは、やるもんか!と思ってたのけど、8年前の大阪での合同展の時に
やってみようかな…と始めたことだとか。会場で実際に、インターネット越し
ではない展示作品を鑑賞して、それをさらに写真に撮ってツイートしたり、 
インスタグラムに放つような動きが面白いなとも思う。人がインターネットを
通じて発した生のもの(絵や写真や言葉や)を、実物で感じて、元のインター
ネット社会に戻す、それを見てまた誰かが会場に足を運び…くりかえす波。 






末広町の会場から、どうやって帰ろうかな、と
とりあえず秋葉原の方に向かって歩く。探し物
で量販店などにも寄ってみた。外国人観光客が
多いせいか、対応してくださった店員に中国語
で私に話しかけられて「に、日本語で…」と 
いうような事も。今日は休日!と決めた日、 
映画に、展示に、電気街にと盛り沢山でした。

イベントの準備や、二人展の巡回展や、出張の
事もあり手や頭の中が忙しいけど、いったん 
それらから離れて、いい時間が過ごせた。あ、
明日もまたお楽しみ(コンサート)が待って 
いるんだった!しっかり休んで、心身ともに 
充電完了したら、また手と頭を動かそう。  















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